P2P

システム概要

 研究室では日常的に様々な資料が作成されている. しかし,それらの資料の存在や所有者が明確でないなどの理由により,資料の共有が十分にできないことがある.

 また,資料は永続的に増えていく物であり膨大な数になる. 学生達の研究に対する知識が少ないことを考慮すると膨大な資料の中から目的の資料を効率よく見つけだすことは難しい. 資料を効率的に見つけだすことができれば,システムの実装や発表用の資料を作成する時間をより多く取ることができる. つまり資料の所在を明確にし,学生が効率よく資料を見つけ出すことや共有することができれば,より多くの研究時間が確保できる.

 そこで本研究では学生の研究活動を支援することを目的として,研究室内で作成された資料をHybrid-P2P方式のネットワーク上で共有するシステムを開発した. 本システムは,資料の所在とファイル名,キーワードをインデックスサーバ(以下,IS)で管理する.資料は各ノードで管理されている.

 本システムでは,各学生が使用しているPCをノードとする.資料の検索はISに対して実行される. この時,検索を容易にするために資料のファイル名だけでなくキーワードも併せて使用することができる. 本システムは,各資料へのキーワードの付与方法に,ノードのディレクトリ構造を利用することを特徴とする. 学生は,日常の作業において,各自のPCに資料を保存する時,資料の種類やキーワードに基づいてディレクトリを作成し,分類して保存する. 本研究では,このディレクトリ名をキーワードとして利用することで,各資料へのキーワード付与を自動的に実行できる機能を開発しシステムに実装した. 本機能によって,新しくノードに追加した資料に関する情報をISへ登録する時に,各資料のキーワードをその都度入力する作業が不要となる. 学生は,資料のファイル名と併せてキーワードを使って検索することで,効率よく資料を見つける事ができる.